桃岩荘というユースホステルは日本三大バカユースホステルと呼ばれる、かなり独特な宿泊施設。
4年前にバイクで礼文を走った時、フェリーターミナルで歌って踊って大声で騒いでいる人たちを見て「何だこりゃ?」と思った。
あとで調べてみると、それは「桃岩荘」の見送りの儀式と呼ばれる儀式で、さらに調べると桃岩荘に関する怪しいエピソードが次々と出てくる。
「とんでもねぇヤバい宿泊施設だ!」と思っていたけど、去年NHKの「ドキュメント72時間』で桃岩荘の72時間が放送されているのを見て、
「オラ、なんだかワクワクしてきたぞ!」状態になってしまい、今年の予約開始と同時に申し込んでしまった。
本来ならバイクで稚内まで走って、そこからフェリーで渡る予定だった。
しかし朝2:30、スマホの天気予報を見ると道北稚内地方は豪雨。
ということでバイクツーリングは諦めて車で出発。
道中はずっと雨。
天塩からサロベツ原野も豪雨。
しかし稚内に近づくにつれて雨が上がり、晴れ間も出てきた。
マックで朝飯を食べ、ドナルドと記念撮影。
見ていると観光客がひっきりなしにドナルドと記念撮影している。
ドナルド、うつろな目つきのくせに人気者だ。
乗船時間になりフェリーに乗船。
フェリーが沖に出るとどんどん青空が広がり、超青空。
波もおだやか。
2時間後、礼文・香深港に入ると、フェリーターミナルの片隅で旗を振るバンカラ風な人が見える。
「桃岩荘だ!やってるやってる!」
下船するとロビーで出迎えの人がいたので声をかけて予約確認。
説明を受けると「送迎車はフェリーの出港時間に合わせて毎回来るので、このまま桃岩荘に行っても良いし、次の送迎の時間まで、礼文の町を見たり買い物したりしてもいい」とのこと。
荷物を預けて礼文の町を歩く。
モバイルバッテリーを忘れたので礼文の商店街を探してみたけどどこにもない。
しょうがなくレンタル自転車を借りて、3キロくらい離れたセイコーマートまでサイクリング。
バッテリーを買い、時間まで礼文町内を歩き回り、フェリーターミナルに戻っていよいよ桃岩荘へ!
ヘルパーさんが車内で「この車は皆さんの声で動く車なのです!なので“出発進行!”と大声で言ってください!声が小さいと発車しませんよ~」と言う。
このくだりテレビで見たぞ!と思い、「出発進行~!と声を出す。
車が走り出すと、桃岩荘の世界観について説明があり、トンネルの中で「知性」「教養」「羞恥心」を捨てる儀式。
しかし、そもそもどれも持っていないので、なんとなくエアっぽいものを捨てておいた。
桃岩荘に到着すると、入り口前に並ばされる。
立って待っているとヘルパーさんが勢い良く戸を開ける。
中の広間には人々が正座していて「お帰りなさーい!」と太鼓やマラカスを鳴らしてにぎやかにお出迎えされる。
この時、お出迎えを受ける側で日本人は自分だけだったので、「しょがねぇ、俺が言うしかねぇか」と思い、大声で「ただいまーーーー!」と叫ぶ。
羞恥心はトンネルに捨てて来た。
これを3回繰り返して、歓迎の儀式終了。
その後は館内説明、荷物整理、寝床の準備をして館内敷地内を探索。
すると突然「キンキューレンラク!キンキューレンラク!852!852!」とガサガサした音質の放送。
「何事だ!」と思っていると広間に人が集まり、鳴り物を持って座り始める。
ムムム?と思っているとヘルパーさんからマラカスを渡され、そのまま出迎えの列へ。
今度は自分が出迎える側になり、マラカスを振る。
この出迎えの儀式は誰かが来るたびに行われ、ひっきりなしに続く。
しかし強制参加ではないので、広間の隅で本を読んでいる人や何か作業している人はそのまま自分のことをやっている。
狭い風呂に入り、外をぶらぶらしていたら「ヤグラマツリガハジマリマス、ハジマリマス」とまたガサガサ放送。
人が桃岩荘玄関前に集まり始める
。
その日はめちゃくちゃきれいな夕焼けで、ヘルパーさんの判断で「今日はやぐら祭りを少し遅らせて、まずは夕陽の儀式をやりましょう」とのこと。
沈んでいく夕陽を見ながら、みんなで歌を歌う。
まさか自分が松山千春を歌うとは思わなかったけど…なんか良かったっす。
そして「やぐら祭り」開始。
○×ゲーム、ガリガリ君早食い、じゃんけん大会で盛り上がり、そのままミーティングプログラムへ!
鉄腕アトムから始まりアニソンメドレー。みんな歌うし、踊るし、モッシュっぽいノリに
。
自分は圧倒されて棒立ち。
アニソンメドレーの後は桃岩荘歴代の歌。ラストは五つの赤い風船「遠い世界に」。
この歌はここ一ヵ月ほどyoutubeで聞き続けていたので、しっかり歌えた。
「みんなで唄う」って、「キモイ」と言う人もいるけど、自分はなんか良かったっすね。
そして祭りのあと30分で消灯。爆睡。